助成開始!痛くない経鼻インフルエンザ予防薬。
- 2025年10月3日
- お知らせ
経鼻インフルエンザ予防薬「フルミスト」について
「フルミスト」はインフルエンザの予防接種の一つですが、針を使わずに細い注射器で薬液を鼻腔内に直接投与する事でインフルエンザ感染率を下げ、重症化を予防する弱毒生ワクチンです。
元々はアメリカなどで50歳未満の人に以前から行われており、国内でも数年前からいくつかのクリニックで個人輸入などで入手して投与されていました。昨年からは厚生労働省も2歳~18歳までの条件を満たす方にインフルエンザワクチンとしての使用を許可し、一般のクリニックや病院でも接種可能となりました。当院では6歳以上の方に接種を行っています。
インフルエンザウイルスの毒性を落として27℃以上の環境では増殖をしないように加工した弱毒生ワクチンです。投与すると鼻腔内で感染状態を作り局所のIgA抗体(抗体;ウイルスなどに対して抵抗し攻撃する免疫)と血液中のIgG抗体産生を導いて、次にインフルエンザウイルスが入って来たときに感染を抑え込みこれを攻撃してウイルスの増殖を抑制するといわれています。A2種、B1種の合計3種類のウイルスのワクチンが入っていますが注射と違い入っている以外のタイプのインフルエンザウイルスであっても一定の効果が期待されるとも言われています。これからのシーズン、インフルエンザで体調を崩したくない受験生などにもお勧めです。
投与は1回だけで効果は約1年持続すると言われます。これまで免疫が弱くつきにくいとされた12歳までのお子さんは注射薬は2回接種が基本でしたがフルミストは1回で済みます。注射薬よりは高額ですが、令和7年からは神戸市より2歳から12歳のお子さんには1回2000円の補助が出る事になりました(通常8000円、補助があれば6000円)。
但し弱毒生ワクチンですので、局所に感染をさせ免疫を高めますので以下の方には投与できません。
・卵や抗生剤、他のワクチンにアナフェラキシーショックを起こしたなどの重度のアレルギー歴のある方。
・1年以内に中程度以上の喘息発作(救急受診や点滴が必要な喘息発作など)を起こした方。
・心臓疾患、肝臓疾患、糖尿病、貧血、神経疾患、免疫不全、抗癌剤使用中の方やこれらの患者さんに2週間以内に接触する恐れのある方。
・2週間以内に新生児・乳幼児・妊婦と接触の可能性がある方。
・アスピリンなどの鎮痛解熱薬を常用している方。
・投与当日風邪症状や酷い鼻炎症状のある方。
当院でも令和7年は10月14日より接種開始しますが、一般のワクチンより高額で数に限りが有りますので予約の方優先としキャンセルはできません。ご希望の方は受付までお問い合わせください。