喘息外来
喘息外来
気管支喘息とは気管支(空気の通り道)の粘膜が敏感になって慢性的に炎症が起き、気管支が狭くなり結果、急な呼吸困難や咳、痰などの症状を繰り返す病気です。
原因は様々ですが、最も多いのは抗原となるタンパク質(アレルゲン)を吸入することで気管支にアレルギーや免疫反応が生じて発症するタイプです。
この他にも運動や特定薬剤を服用することで、同様の症状を引き起こすことがあり、このように喘息症状を引き起こす原因は単一ではなく、現在では症候群であると考えられています。
何らかのきっかけで急に息苦しくなり、「ヒューヒュー」「ゼーゼー」といった喘鳴(ぜいめい又はぜんめい)がでる発作をおこします。
また呼吸の抵抗感や慢性的な咳、痰だけの人もいます。発作には自分でもわからない軽いものもあり注意が必要です。夜間から朝方の時間帯に悪くなる人が多いのも特徴です。
そのほかに、胸の痛み、喉がイガイガする感じ、ちょっとした刺激(冷たい空気・長話・ほこりやたばこの煙・香水など)で咳き込むなども喘息の症状の可能性があります。
喘息発症の誘因はアレルギーだけではないです。
遺伝的要因、肥満、住宅環境の変化、生活習慣の変化、ストレス、ペット飼育、ダニ、大気汚染やタバコの影響、食の欧米化、風邪や鼻炎など様々な要因が考えられます。
一度発症した喘息が悪化する主な要素は下記になります。
小児の喘息は9割がダニやハウスダストなどのアレルギーが原因で悪化します。成人の約4割は、アレルギーとは関係なく風邪やストレスなどが原因で悪化します。またアレルギーが原因で喘息が悪化する方も、風邪やストレスでも悪化することがあります。
喘息とはアレルギーその他がきっかけで、気道に炎症が起きる結果、気管支が狭くなり息が吐きにくくなることを発作的に繰り返す病気です。そこで、気管支拡張薬を用いて気管支を拡げることも効果があります。
更に重要なことは気管支の炎症を、日頃から十分に抑えてコントロールしておくことです。その為の中心的な薬剤が吸入ステロイド薬で、ごく微量のステロイド薬を専用の吸入器にて口から吸入する治療法です。吸入ステロイドの安全性は高く、妊婦さんや小児でも使用されます。
近年増えている喘息関連の病気に「咳喘息」というのがあります。これはゼーゼーなどの喘鳴や呼吸発作を起こさず、呼吸機能検査も正常であり、慢性的に空咳(痰を伴わない咳)だけが続く病気です。
この治療には、気管支拡張薬や喘息と同様な吸入ステロイド治療が中心となります。